|
毎月、整体院で発行している新聞の記事をコラムとして、
ご紹介させて頂きます。この情報を、皆さんが参考にしてくださり、
喜んでいただければ幸いです。
|
 |
■□ 「木を見て森を見ず」 □■ 荒尾 和秀
「木を見て森を見ず」
私が、鍼灸の勉強をしている時に講師の先生から、東洋医学と、西洋医学
との違いを端的に表している言葉だと紹介して頂きました。
「西洋医学は、今ある症状、病的要素を取り除くことを、まず目標とする傾
向がある。腰が痛ければ、腰を治療し、膝が痛ければ膝を治療します。
血管が細ければ血管を広げようとします。対して、東洋医学は身体全体の状
態をみて、その調和をとる事によって、症状を消していく。」と、言うこと
でした。
東洋医学は、基本的に経験的技術を磨くことで発展してきた医療で、脈や
、顔色、舌の状態などで身体全体の気の流れを見て、気の流れの弱いところ
と強いところのバランスを取り戻そうとします。ただ、私の知る限りでは、
近頃の東洋医学系の治療所では、身体全体の状態を見るには、どこの気の流
れが低下しているか。亢進しているか。を判断する「証を立てる」ことが必
要なのですが、あまりそういう治療体系はとられていないように思います。
しかし、漢方医学の古典を読むと、東洋医学というのは、さすがに長い歴
史の中で大変深い考えによっている素晴らしいものだと思います。
もちろん、西洋医学・現代医学も、合理的な精神で、知識の整理と、今日
の大きな科学的進歩をうけて、診断技術や薬学の発展がなされてきています。
高度な手術や検査がいろいろな器具を使うことで容易に、そして安全になっ
てきています。もっとも、その機械、数値にあまりにも依存してしまってい
るきらいがあると感じるのもいなめませんが。
ちなみに、現在、中国では漢方医と西洋医は同等の立場であり、韓国では、
西洋医よりも漢方医のほうがより尊重されているそうです。日本では、あま
り東洋医学は評価もされていないし活用されていません。しかし、漢方医学
の本家である中国で、日本の研究の成果を大きく評価し、活用していると言
うことです。
西洋医学と東洋医学のことを私なりに浅学な知識で述べさせていただきま
したが、大切なことは、どちらが優れているかとか劣っているかというより、
西洋医学、東洋医学、各医療の良い点をうまく活用して、誰もが健康でいら
れることこそが大切だと思います。
最後になりましたが、むつう整体・イネイト哲学はどういう立場に立った
考えかと言いますと、症状を取り除こうとするのではなく、原因に着目する
ものです。その方法は、「証を立て」て気の流れを整えてバランスをとるの
でもなく、その人の持つ根本的な生命力・イネイト=本来の正常な力を取り
戻すことだけです。「症状を追ってはいけない。」という教えもあるくらい
です。そして、イネイト・内なる自然の叡智の力が回復することで、身体が
全体の調和をとり戻し、症状が自然のうちに消え去り、高いレベルで健康状
態を実現するというものです。安全で、副作用もなく、私はもっとも理想的
な働きを引き出す道理のかなった方法だと思っています。
なにしろ、本人が、まだ気付いていない身体の不調や、検査ではまだ分か
らないことさえ、イネイト・内なる叡智により自然に癒されていくという真
の予防も期待できるのです。その上、早寝早起きになったり、食べ物の好み
さえ自然に変わってくることがありますから。
|
 |
|
|
◇◆ 水分補給 ◆◇ 西嶋 賢司
人間の身体の三分の二は水分でできていると言われています。
これから暑い日が続き、汗も多量にかき、水分補給が大事な時期になります。
三十度以上の高温環境下やスポーツ等によって、体温が上がると、これを
下げるために汗をかきます。多量の発汗は身体の水分量を減少させ、血液が
濃くなり、全身へ酸素が行き渡らなくなって、運動能力の低下につながると
いわれています。発汗による水分量の減少によって、生命活動を営むのに必
要な機能も低下してしまうというわけです。
人間は水なしでは一週間から十日程しか、生きられないとも言われていま
す。やはり、水分補給は大切なことに間違いありません。
普段の水分補給としては、すでに食事などで栄養過剰のこともあるので、
スポーツドリンク、牛乳、豆乳などを飲むよりも水が一番良いでしょう。
あとは、麦茶やばん茶など、癖の無いものがいいですね。
そして、氷の入っている冷たいものはできれば控えた方がよいです。
暑さのあまり、清涼感を得るためにどうしても冷たいものを摂ってしまいが
ちですが、あまりに冷たいものばかりでは、胃腸の働きを弱めたり、身体の
冷えにもつながります。特に、朝、起きて直ぐや、就寝前は、内臓に負担を
かけないようにしてください。
あと、水分補給のタイミングは、喉の渇きを見逃さないように、身体の声
を大切にすることが大事です。私には一才の子供がいますが、食べることも
飲むことも寝ることも必要な時に必要なだけ摂っているのだなと人間の本能
的な部分を感じます。人間も動物ですから「自然な感覚」を大切にしていれ
ば、喉の渇きなど、最も身体にいいタイミングで必要なだけ水分補給をする
ものです。
これからの時期、炎天下や高温多湿な室内での運動や仕事など、避けられ
ないこともあると思いますが、外出時などは水筒やペットボトルなどで水を
携帯するのもいいことだと思います。
「内なる身体の声」を大切にして、水分補給をすることで暑い夏を元気でお
過ごし頂ければと思います。 |
 |
|
|
●○「果物って美味しいけれども」○● 受付 岩井 香衣
キイウイ、パイナップル、イチゴ、柑橘類など、これらは、ビタミンCが
多く含まれるとして、健康に美容によいと取り上げられています。
夏に限らず、毎日食べることが良いように言われている感じがありますが、
これは本当にそうなのでしょうか?
果物にはビタミンCが多く含まれていると思われているのですが、実は、
果物よりも野菜の方が多く含まれているのですって!
ブロッコリーやピーマン、小松菜などには、果物の二〜三倍量のビタミンC
があるのだそうですよ。驚きですね。
これらは、茹でたり、煮炊きすることで、果物よりも多く摂取することが出
来ますね。
このもてはやされるビタミンCの働きとして、成長促進、新陳代謝などが
あますが、これらの果物は、夏季や熱帯地方で実のなるものが多いですね。
そのため、身体を冷やす性質があるため、健康に良いからと取り過ぎると、
身体が冷え、身体の機能低下が起こってしまうそうですよ。
そう言えば、私も果物を食べ過ぎると身体が冷えると感じることがあります。
それから、現在の果物は、美味しく、甘くするために品種改良が重ねられ
ており、お菓子のように糖分が高くなっているので、これも、身体に負担と
なっています。私の親の世代の子供の頃の果物は、甘みが今ほど強くなく、
そんなに量を取り過ぎることがなかったそうですよ。でも、今は、ついつい
食べ過ぎてしまいますよね。
自然の状態から遠く離れるほど、自然界の生き物である私たちには、不自
然なものとなりますので、どんなに身体に良く、必要な食べ物でも、過ぎる
と身体に負担となるようです。それに、イネイトが流れると必要量以上を身
体が欲さなくなります。
ご自身にとってどれだけが適量かを知って頂き、少量を味わって頂ければ
と思います。 |
 |
|